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日: 2010年1月24日

多数決が役に立つ条件

ある問題に対して答えを出すのにしばしば多数決という方法が用いられるが、多数決が有効なのは、
その問題に対して投票する側がある程度の知識を持ち合わせている事と、正しい判断ができる状況にあるかが、
重要である。
たとえば、赤と白どちらかがあたりで、それをどっちにするか多数決で決めても、だれも答えをしらなければ、意味がない。
選挙にしてもそうだが、何人投票に参加しようが、解決しようとしている問題に対し何の知識もない人が参加しても、正しい解は得られない。
特に専門知識を多く必要とする問題を、知識を持たない人の集団で多数決をとると間違った方向へ進む可能性が強いと思う。
答えが深いところにあるのに、表面的な部分でしか捉えられないからである。
厄介だと思うのは、このような専門知識を必要とする問題が、浅いところで議論され、答えが出され、それが既成事実として広く浸透してしまう事である。
いったん根付いてしまった結論というのはそれが誤りだとしても覆しにくいものである。
問題の全体が見えているようなものは、みんなで議論すれば正しい答えにつながると思うが、
内容をよく知らないで表面的な所でみんなが勝手に答えをだして、それがあたかも正しい判断だと思うのは危険だと思う。
ポピュリズムが有効な場合と、誤ったポピュリズムの差はその違いなんだろうな。