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成長か衰退か -日本が取るべきテック産業集中戦略

日本は、遠くない未来人口は1億人を切り、1割は外国からの流入となる。
おそらくこれが、既定路線である。とても日本的な成り行きであり、当然の帰結かと思う。

少子高齢化はさらに進み、GDPは今より下がるかもしれない。しかし、本質的に重要なのは「国全体の数値」ではなく、「個人として豊かに生きられるかどうか」だ。国籍や人種に関係なく、人類がどのように生き、どんな役割を果たすべきかを考えることのほうが、長期的には意味がある。

とはいえ、テックサイドの人間として、今日本がとるべき方針として、言っておきたいことはある。

政治の中枢に、深い技術理解を持つ人材を配置し、日本のテック戦略を前進させるべき。

行政のDX化も必要だが、「既存の仕組みの改善」にとどまらず、

  • 日本がどの分野で戦略的に勝負するのか
  • 何に投資し、どう育てるのか
    を明確に決め、集中と選択は当然だが、「テック産業の育成視点」を持った政策を展開するべきだ。

これは、韓国が日本をGDPで追い抜いた事や、台湾が発展した理由を考えれば、自ずと見えてくる道筋だ。逆に言えば、そこに活路を見いださなければ、日本が再び成長軌道に乗る具体的な策はほとんど残されていない。

AIや半導体は、その中核を担う分野になるだろう。だが、これらを狙う国は多く、競争は激しい。
だからこそ、正しいタイミングで正しいステップを踏み、競合にどう勝つのかという勝算を描ける人物に、大きな権限を委ねることが不可欠だと考える。

PLAYLIST

最近聴いている曲のプレイリスト

Daniela Pes – “illa-sera”
Sardinianのアーティスト、Sardinianはイタリアの地中海に浮かぶ島との事。
イタリア語とも少し違うような気がする。(たぶんサルデーニャ語)なんと言ってるかはわからないが、AIで翻訳するとなんとなくわかる。


DE DE MOUSE – “Summer ever”
日本のアーティスト、夏っぽいサウンドって特に意識して聴くことはないのだが、
まあ夏かなあと思う一曲。

okgiorgio – “ok </3”
途中、雑音とメロディがぶつかり合いながらも調和している、不思議なサウンド。
ノスタルジックなのにスピード感があり、まるで雪の中を時速300kmで駆け抜ける特急列車のよう。
懐古主義的な感傷と、未来に突き進む疾走感が同居している。



Ji Phonk – “Skibidi Bop Bop Yes Yes Brazilian Phonk”
Skibidi Toilet甥っ子が少し前にハマっていて、影響をうけた。
ロシアのショートCGアニメらしいが、“トイレは落ち着く場所”というのは、
意外と万国共通の価値観かもしれない。
監視社会で、唯一落ち着くのがトイレ、そこに「Skibidi Toilet」が現れて邪魔するというのが
ロシアっぽいなという所で興味を持った。


Radiohead – “Everything In Its Right Place”
2000年リリースの懐かしいナンバー。
レディオヘッドがバンドとしての方向性を模索していた時期であり、混沌とした時代感が音に表れている。今聴いても深いなと思う。


椎名林檎 – 「いとをかし」
椎名林檎らしい歌詞。人生はどうせ美しい。

AI時代のコミュニケーション能力

少し前に、SNSでみかけて、たしかにと思った投稿、「AIを使うと能力が下がるというけれど自分はいくらか下がったとして、影響があるほど高知能じゃない」というもの。

たしかに、アスリートが、いくらか運動能力が低下してしまう事であれば、大会出場などにおいて、クリティカルな問題かと思う。しかし、普通の人が、自動車をよく使う事で、多少運動不足を招いたとて、自動車(自動車に限らず電車でも、自転車でもよいが)のある生活の方がはるかに便利だと思う。

Youtubeの登場によって、いくつかの分野では、動画による学習コンテンツが登場したことにより、素人なのに、プロ並みに技能をつけたという話がいくつかあるようだ。同様にAIの登場は、専用のトレーナーもしくは家庭教師のように、個人の学習にとことん付き合ってくれるので、従来の学習にくらべるとはるかに、効果的に学べる領域がふえてきていると思う。

ビジネスの領域においても、AIを使っている企業が、少人数で大きな生産性に繋がっていたら、それを導入しない企業より、日に日に差をつけられることにつながり、非導入企業はいくつかの分野では淘汰されていく可能性はある。

AI脅威論の中で、AIにできない事、AIに奪われない仕事に目を向けようというポジショントークを時々みかける。

たしかに人間にしかできないもの、という観点は、あり得ると思う。

しかし、そこに需要が集まるのであれば、今度は人間同士が競合する事になるので、それはそれで取り合いになると考えられる。

それでも、そこを狙いたいと考えるのであれば、それは否定はしないが、私自身はまずAIは、利用できる部分をできるだけ利用し、なにができるか、それをどのようにしたら効率よく使えるか、どのような場合にデメリットがあるか、しっかり把握しておくことの方が、優先順位は高いと考えている。

claudeを1年ほど使って最近思うのは、AIが相棒的な存在になりうるという点。

AIはClaudeだけではないが、Grokとか急に使うとなんかこいつキモいなと思う。そこまで自覚はないが、今後AIがもっと自分にフィットしていくようになると、人間のように親しみが湧いてきて、なんかの拍子に使えなくなると、喪失感につながりそうな気もしている。

AIのデザインとして、キャラクターと、ユーザーの記憶という部分はやや大きなテーマとなりえる。
例えば、AIBOは飼ったことないが、aiboの記憶はクラウドに保存されていて、引き継ぐ事ができるという。
LLMに関しても、この部分については、配慮が必要かもしれない。

長くなったがそろそろ本題に。

検索に関しても、効率よく検索するキーワード指定があるようにLLMを使うのにも、効率の良いプロンプトというのが存在する。

私の場合は、文章作成での用途は少なく、AIが、だいたい察してくれるので、細かな設定はほとんど不要。

文章作成であっても、適度に例文をもらえれば、参考にして使う方が、AIの文章に「のまれなくて」よいと思っている。

人間でも、アレクサでも、相手がわかりやすい質問を投げると言うのは、効率良い応対を受けるためには重要な点だと思う。

検索エンジンも、使い方次第で必要な情報を得られるまでに、多くの手数を必要とするので、どのLLMにどんな質問をするのかは、相手をある程度知る必要があるし、その点で、AI時代のコミュニケーション能力というのは少なからず必要な要素だと思う。

人類の進化と多様な知性の可能性

日本人口は2011年以降、徐々に減少の一途を辿っている。
予測では、2050年には1億人を割り込むとされる。


このような状況下で、政府は経済成長とGDP上昇による国の発展維持を掲げているが、これは現実的とは言い難い。
確かに、移民の受け入れ拡大や生産性向上という、掛け声は聞かれるものの、現実的には困難だろう。まあ移民に関しては受け入れの意思があろうがなかろうが、独立性が薄まれば、生存競争というなかで、消極的な受け入れにつながるだろうと考えている。

しかしより本質的な問題と考えるべきは、国家という名の布教活動が幸福の条件ではないのだから、個々の人生であったり、自らが支持する集団が、この生存競争の中で、持続しつつも、成長・繁栄にあたって必要なアップデートを実施する事こそが重要なのである。

イギリスのブレグジットにに見る民主主義の課題

現代の民主主義システムには、優先順位に基づいた段階的な改革を実施する仕組みが十分に備わっていない。

これはブレグジットにおいて顕著に表れた問題だが、同様の課題は世界各地で見られる。

皮肉なことに、一部の独裁的または中央集権的な統治体制の方が、より効率的な政策実行を実現している例も存在する。これは民主主義の不都合な真実と言えるかもしれない。今後は「すべての民意が等しく正しい」という幻想から脱却し、平等ではないが公平な社会、全員の合意ではなくとも、より正しい「We」の判断に重きを置く制度設計が求められる。


新たな知性の創造へ

日本の人口減少は、平和と豊かさがもたらした結果とも解釈できる。

仮に極めて厳しい生存環境下であれば、出生率は自然と上昇するだろう。

しかし、先進国で最も手厚い子育て支援を実施するフランスですら、出生率2.0には到達していない事実は、現代社会における自然な帰結とも言える。


このような状況下で、新たな発展の方向性として、AIの発展や、人間以外の知的生命体の創造という選択肢が浮上してくる。

例えば、知能を強化した類人猿や、高度な知性を持つ頭足類を宇宙開発のフロンティアとして活用するという構想は、技術的にも倫理的にも検討に値する可能性を秘めている(社会的な議論は必要だし、普通に炎上するだろうけど)。


結論として、人口減少への対応は、単なる人口維持や経済成長という従来の枠組みを超えて、新たな知性の創造と共生という、より広い視野で検討されるべき時期に来ているのではないだろうか。 

SNSに何を求めるか?

SNSの有害性が、顕著になってきた今、SNSとはどうあるべきか?改めて考える。

人によってSNSの活用目的はさまざまだが、大きく以下のように分けられる。
・既存の知り合いとのコミュニケーション
 これは、LINEでよいかなというところはある。
 もともとはFacbookももっとクローズドなSNSだったと思うが、利益の追求の過程で、
 中毒性のほうが優先された結果、今のSNSが成り立っている。


・ネットの知り合いとのコミュニケーション
 共通の関心を持つ人々とつながる場として、FacebookやInstagram、X(旧Twitter)などは便利である。
 一方で、攻撃的なコンテンツや、フェイクニュース、他人すぎる情報、などは、
 有害だったり、不要なものが多く含まれる。

情報

氾濫する情報の中で、欲しい情報というのは意外と手に入りそうでなかなか手に入らなかったりする。
そこで、その分野のスペシャリストだったり、それに関心を持っていそうな人をフォローすることで、情報を得られるというのが、SNSのメリットだと思う。

半径3kmのつながり

距離にあまり厳密な意味はないが、物理的に近かったり、距離は近くなくても、もう少し狭い範囲でのコミュニケーションというのもありだと思う。

完全にクローズドではないが、かといって誰でもOKというわけではなく、すくなくともそのコミュニティの目指しているものを理解し、発言できる、ちょっとした内輪。

村社会を抜け出して、お金による高度な分業を実行。それにより見ず知らずの人々は、集まって高度な機器や高層ビルを構築することに成功した。

その一方で、数百メートルの生活圏だったり、顔馴染みの人がいて、どこかしらのコミュニティに属していたり、そのようなニーズは今でも存在していると考える。

繋がりすぎた社会の問題点

社会が繋がりすぎることで、さまざまな摩擦や問題が生じている。

型にはまった統一性は窮屈で自由を奪うが、一方で、水と油のように性質が異なるものが同じ場所で快適に共存するためには、適切なゾーニングが必要だ。

油も石鹸の力を借りれば水と混ざっているように見えることがある。同様に、異なる価値観や文化を持つ個人同士でも、適切な調整や仕組みがあれば共存が可能だ。

究極的には、個々を石鹸膜のように保護しながら、社会に溶け込んでいるように見せる状態が理想だろう。しかし、モザイク国家のように、適度なゾーニングによる分断が、一定の規律や住みやすさを保つ上で必要になることもあるのかもしれない。

独裁、分断、孤立

現在世界でおきている現象や反応というのは、環境の変化によってもたらされた、反応であり、反応をそのまま見ているだけだと、おそらく解決にはならない。

必要なのは、自分たちには何が必要なのかをそれぞれ考えで、そのためには、繋がりとゾーニングを適切に実施していく事が重要なのだろう。

2025年予測

ここ数年、比較的予想がマンネリ化し、昨年は1年予測の投稿をしなかったが、今年はある意味予測しやすい部分もあったりで、また1年予想してみたいと思う。

多くの人が考えるように、トランプ大統領になれば、まあ以前と似たような状況は発生するだろう。米対中の貿易や関税に端を発する争いが発生するのはまず間違いない。

不確実性が増すという、見通しが予想できるのは、通常だとマイナス要素だが、トランプ大統領の不確実性に関しては、すでに世界も一回経験済みという点からすると、前回よりは少しましな気もしている。

ひとつ、良い期待としては、ウクライナの軍事侵略の停止に関して。
ウクライナのNATO入りをどう折り合いをつけられるかが、私も検討がつかないので、
難しいと思うが、中国の影響力も大きな要素の一つにもなってくるかと思う。

イーロンマスクは、AI、自動運転、火星(人工衛星、宇宙ステーション、月面含む)のところで、政府の後押しを獲得する方向へ動くだろうし、この辺の予想しやすい部分でいくつか分散投資するだけでも、利益につながるかもしれない。
(とはいえ投資は自己責任で)

災害としての予測は、やはり、水害をあげておきたい。
日本もそうだが、水害というのは気候変動というトレンドからして、回避するのはなかなか難しい。

課題

以前、バイオ燃料の需要拡大が、穀物の価格の上昇につながるという事例があった。
同様に、AI需要も、地政学リスク、気候変動といった要因も、穀物や、資源価格に対してややマイナスの影響を及ぼす可能性がある。

食料品や、資源の安定確保、および省エネに関する課題が依然と重要。
世界経済の低迷で、資源の需要が一時的に減る事はあっても、これら問題は一夜で解決できるものではないので、その辺りは引き続き注目分野だと考える。

穀物価格がここからさらに急騰するとは考えてはいないものの、高止まりの状態は続いても不思議はない。国内でも食品の価格の上昇はもう少し続くと思う。

食料品の安全性という観点では、「冷凍餃子中毒事件」という2008年におきた事件も教訓として記載しておきたい。

企業再編
昨年、自動車産業での動きがみられたように、人口減少が進む日本では、企業再編の必要性を迫れている企業が少なくない。具体的な企業名をあげることは難しいものの、家電、鉄道、交通インフラ系、金融業界などのジャンルにおいては、再編の可能性が大いにありそうだ。

インターネット
インターネットをとりまく環境に関する重要課題としては、なんといってもSNSとAIをあげておきたい。
mixi2が登場、SNSの国産回帰に期待したいというのもあるが、SNSの有害性については、多くの人が問題意識を持ち始めている。この課題に対しては、プラットフォーマーや政治の対応だけでなく、利用者自身が「あるべき姿」や「解決方法」を考えることが重要だと思う。

新たなモビリティ社会の構築に向けて
電気自動車が普及し始める中で、依然としてハイブリッド自動車やガソリン車が街を走るように、社会の仕組みが新たな形に移行するには時間がかかる場合がある。これらの過渡期をどのように設計し、乗り越えるかが重要だ。

最近、LUUPの地道なロビー活動が注目されている。
ただ新しいシェアサイクルや電動キックスケーターを普及させるだけでは、海外の失敗を繰り返す恐れがあるだろう。

これを防ぐには、単なるマーケット戦略にとどまらず、生活の改善や社会的なビジョンの共有、それに向けた明確なマイルストーンの設定が不可欠だ。

また、海外の失敗例を教訓とし、段階的な解決策を提案することが求められる。自動車や電車に加え、他のモビリティを活用しながら、安全で経済的、かつエネルギー効率の高いシステムを時間をかけて構築することが重要である。

半年後のAI(AIの未来予想 機能編)

AIの未来。未来と言っても、近い未来に登場するだろうAIについて。今回は機能的な部分を考えてみたいと思う。

マルチモーダルAI
既存のAIが、特定の領域で、特定の処理に特化して実行されてきたものが、複数のタイプのデーター、テキスト、画像、音声、動画などを活用できるようになってきている。

画像から、テキスト、テキストから画像というように、入力も出力も複数のタイプが出力できるようになり、人々のコミュニケーションのように、視覚もあれば、テキスト、音声もありになりつつある。

ChatGPTは、テキスト入力から注目されてきたが、AGIのように、汎用的なAIを目指しており、汎用的とはつまり、幅広い入出力だったり、状況に合わせた入出力を目指していることになる。

状況認識
画像認識の世界では、徐々に多くの物体認識ができるようになり、最初は80種類ぐらいの分類だったサンプルが、YOLO v2では9000種類、その後のYOLOの分類数は不明だが、GPT-4oなどに画像を投げると、背景や人の表情まで把握できる。つまり、種別の分類から進歩し、状況や状態など、細かい分類や分析がを行なえるようになっていると考えられる。

ローカル実行
現在LLMはクラウドを通じて回答が返ってくるものが一般になっているが、PCでも実行可能になってきている。
クラウドで実行されようが、ローカルで実行されようが、どっちも一緒な気がするが、閉じた場所で実行されるほうが、セキュリティやプライバシーの面で説明しやすかったりする。

企業内でも個人宅でも、AIエージェントが、状況を把握し、必要に応じてアラートをだしたり、状況を記録してくれる事になるだろう。

AI監視もしくはAIによる見守りが、有益なのは、防犯や事故だけではなく、人々が自己をもう少し客観的に認識する事にあると思う。

ニッチなAI
汎用的なAIが、幅広い分野で活躍する一方で、ニッチなタスクもやはりAIがこなす事になると思う。従来のAIがそれなりに大きな費用やコストをかけなければ、作れなかったものが、汎用的なAIにより、それが少ない労力で作れるとなれば、ニッチな分野のAIもまた進化することになるだろう。

AIエージェントを何で選ぶか?
ChatGPT、Claude、Gemini、など最新のLLMや、AIエージェントを何で選ぶか?価格、使いやすいさ、複数の機能。
知識量、回答の速さ、正確さ、カスタマイズ性、ソースのありかを示せるか。あるいは、公平性、性格みたいなものも、出てくるかもしれない。

情報収集AI
希望的観測で、今欲しいAIは、情報収集系AI。自分の代わりにSNSやニュースサイトの情報を探してくれて、尚且つ、すでに見たやつを省いたり、興味のある分野をもっと掘り下げて、尚且つ、アーカイブ化を手伝ってくれると良いのになあと思う。

さすがに、それが半年後に実現しているかどうかは不明だが、情報収集の自動化と、個人へのカスタマイズ(そのためにはいくつかの記憶的な要素が必要)、アーカイブのためのディスク領域(ローカルSSDなど)との連動が必要かなと思う。

AIの少し未来

AIの少し未来について書いてみたいと思う。

ベテラン社員AI

多くの企業でChatGPT活用が進められていると思うが、そんな中、これから多くの企業で活用されるであろうAIの使われ方のひとつは、会社のナレッジや、企業独自の情報をAIに蓄積するという考え方。

要は、その人に聞けばなんでも知っているという、ベテラン社員的なポジションで、社内のなんでもAI(現状はジャン別に構築)に蓄積して、社内の質問に答えてもらったり、ナレッジを蓄積して、社員の教育などに利用したり、サービスの向上につなげるといった活用方法。

使いこなさないと格差を招くが、AIはツールではない

AIは従来のテクノロジーに比べると、使いこなすハードルは非常に低く、その意味において強力なツールである。一方で、AIはただのツールではなく、生成など領域では、人(ヒト)以上にパワフルであり、逆に人間のほうが弱いツールなのかもしれない。

スマホは人々の暮らしを、豊かにしているはずだが、一方で依存が進むと、逆にスマホがマスターで、人はスレーブ的とも言えるかもしれない。

AIも同様の事がおこる可能性は高いと思う。

最終的な判断は人が行うというスタンスのAIではあるが、 AIのおすすめを受け入れるのが標準となってきたら、それは本当に人に決定権があると言えるのだろうか?

自由意志というのは、別の選択肢を日常的に行える状況で成立するものであり、「9割型言われるがまま」になるのであれば、それは本来人間が持つ自由とは異なるのではないだろうか。

とはいえ、得か損かで「損じゃないなら、別にいいでしょ」という判断もありかもしれない。

先に考えておくべきことはなにか?

ロボット三原則のように、AIが人に危害を与えないようにするとか、アルゴリズムの透明性を高めるとか、悪用をふせごうとか、あらかじめ必要な対策というのは、少なからず存在する。

なぜ先に考える必要があるかというと、それで人類は何度か失敗しているからである。

核兵器にしても、自動車にしても、SNSにしても、独裁国家にしても、まあ作る前にある程度対策しとけば、こうはならずに済んだんじゃないかというものは、それなりに多い。

その意味で、大きなAIが生まれる前に、設計思想がどうあるべきかというのは、やや重要な検討事項だと思う。

すくなからず、オレオレ詐欺の進化系みたいな詐欺にまともに対処できないようなSNSプラットフォーマーが作っているAIが、大きくなってもろくなことにはならないと思うので、誰がどんなAIを作ろうとしているかどうかは、それなりに関心をはらった方が賢明かと思う。

予想できた未来、予想できなかった未来

未来予測は、過去の延長であり、願望でもある。

要素としては、ある程度予想できたものもあるし、予想できなかった事も多々ある。

今回は予想できなかった部分が、なぜ予測できなかったという所に焦点をあててみたい。

インターネット

すでに、生まれた時からインターネットがある人々も多いので、そのあたりの世代にとって、このテーマはあまりウケないかもしれないが、インターネットというものの登場により、個人の発言がいきなり、世界に波及する事が時々発生するようになったのは、我々の世代からすると、かなりインパクトのある変化だった。

この変化は、大きな潮流だが、中央集権的な世界で育った我々に、コンピューターシステムはそのような自立分散的なシステムになるとは考えてなかったし、それによる社会の変化を大きく見落としていたのは確かである。

また、現在、特定企業が開発するアルゴリズムが、世界中の人々の生活に、意識せず浸透し影響を及ぼしている。

インターネットが登場した当初は、このテクノロジーによる、民主化の可能性に感動を覚えた。しかし、近年、その民主化のパワーを得たという一方で、バカを黙らせる機能が、それ以上に重要である事がわかってきた。しかし、その重要な機能がいまだに、この社会に実装できていない。

Web3.0のように、インターネットは飛躍的に変化してきたように見えて、所詮それが追い求めているのは、、非中央集権的な仕組みだったり、双方向性など、Webが登場した時に注目されながらも、実現できなかった夢をいまだに追い続けているだけなのかもしれない。

脱昭和

昭和には良かった点もあるが、負の側面も少なからずあり、近年、社会で取り沙汰される問題は、昭和を彷彿させる問題が多い。

今後それらがなくなるのかというと、どうやったらなくなるのかはよくわからないが、昭和だとそれが常態化していたり、蓋されていたものが隠しきれなくなったという点では、多少の変化はあったと思う。

分岐点

インターネット、スマートフォン、ソーシャルメディア、COVID-19、気候変動の自覚、人工知能と機械学習の進化、遺伝子編集技術の進歩

これらのうち30年前の自分で、ある程度イメージできていたのは、コンピューターの進化、気候変動、人工知能の進化、遺伝子編集技術の進化だと思う。

逆に予測できなかったのは、「インターネット」「COVID-19」「ソーシャルメディア」であり、「人工知能」がこれから社会にどんな影響を及ぼすのかについてである。

予測が可能なものとは、およそ今あるテクノロジーが進化して、小型化するとか、過去にあった事件の再発などである。

特に形のないもの、社会的な影響などについては、急に変化するところもあれば、変わらないような所もある。

予測はなぜ必要か

予測が当たるかどうかはともかく、予測が必要なのは悪い予測を回避するためであり、良い予測は向かうべき方向を見定めるために重要だからである。

とはいえ、正確に予測できないものも多々ある。それらのイベント直面した時に、適切に対応する方法を自身や他者にいかに問うか。

それが、現在を生きる人々に与えられる課題なのかと思う。

日本終了

選挙が近づくと、●●じゃだめだ、日本が滅びる。

みたいな論調で、賛同を得ようとする輩がいる。

まあどうせ「●●じゃだめだ」と言っている時点で、今日の日本は理想から外れているという意味でいえば、とっくに終了、もしくは始まってもいないのだろう。

国というのは、領土を支配する権力と、国民によって成立している。
国民が0であれば国は成り立たないし、国土がなければいまのところ国とは認められないし、主権がないとそれもまた国ではない(たぶん)。

移民

うちは弥生時代から代々、今の場所に住んでますなんて人も、中にはいるかもしれないが、国内で言えば、多くの人が、移動して住居を構えている。

それによって地域経済が活性化することを是とするのであれば、それは是だし、変化は非であるとするならば、非なんだろう。

もっとも、日本人の一般的感覚での、移民というのは、海外から入ってきた移住者を表す。
その感覚で言うならば、アメリカなんかは、最初からそこに住んでいた血筋の人ではないので、全員移民みたいな感じだが、当人からしてみると、空いてる土地を開墾して建国したみたいな感じなんだろう。

昔から住んでいた人が、ここはわしらのもんだと主張するのは、既得権益の保護としては、重要な役割を持っていると思う。その土地で生まれて日本国籍をもつが、片方の親が外国人だったら、どうだろうか?それは、ハーフではあるが、日本人であり、移民ではない。

つまり、その土地に住んでいたものと、交配すれば、そこからは移民じゃなくなるという意味において、まあまあ雑なカテゴライズなんだなと思う。

どこで生まれたかによって、人間の価値が変わるとは思わないが、どのような環境で育ったかが違いをもたらすことが多々ある。

国ガチャというものがあるとするならば、国を選択できるチャンスというのは、それなりに尊いものだと思う。

経済と文化

多くの人々にとって、豊かな生活を送るためには、経済に活力があることは重要だと思う。
これから日本経済は、人口の減少とともに衰えていくだろう。それを緩やかにするためには、移民の受け入れも、一つの選択肢だと思う。

重要なのは、移民を受けれるかどうかということではなく、移民を受け入れることによる弊害をいかに最小化するか、移民を受け入れることで、得られる利益をどのように最大化するかという事だと思う。

個人的には、文化至上主義ではないので、なんでもかんでも「それは文化だから保護すべき」だとは考えておらず、不要な習慣はさっさと廃止したほうが良いと思っている。

正しい終活

今目の前に存在する複数の選択肢。それらはトロッコ問題のように、どれにも問題があり、これぞ正解というのは存在しない。

選択肢というのは複数あっても、意図してスイッチを切り替えるというのは実際には難しい事であり、結局はなにもしないというのが、往々にある。

日本が終了するとして、どのように終了するのがよいだろうか。

一つ目として、経済発展は、重要なので、東京や政令指定都市は特に移民を積極的に受け入れるべきだと思う。

その一方で、地方を支える余力は失われるだろうから、取捨選択が必要だと思う。

地方創生という言葉があるが、消滅せざるを得ない地域は、消滅を許容し、できる限り自然に返した方が良いと思う。

都市の効率化と地方の再生

日本全体がシュリンクしたとしても、そこまで悲観する必要はない。

むしろ、都市部の効率化をすすめ、地方(過疎地)は、より自然豊かな地方として、自然を再生することが重要だと思う。

もっとも国全体が成長すれば、ピラミッドの上部は自然と成長するだろう。

しかし結局ピラミッドの底部というのは、底部のままであり、ピラミッドがいきなりひっくり返ることはないのであり、それは重力として受け止めるしかないのである。

おそらくこれから地方の役割は、AGIやロボットなどが暮らす場所として発展していくと思う。

ロボットは、食料を必要としないが、エネルギーと空間は少なからず必要である。そうなると、地方にも拠点が必要になってくる。

彼らは、地方でマイニングのごとく、さまざまな計算処理を行うことで、適度に稼ぎを行い、それによって彼らの経済を発展させていくことになると思っている。