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日: 2010年1月11日

本屋が危ない

今アメリカでは、電子書籍の市場が広がりつつあるという。
電子書籍が広まると、現在の本、雑誌、新聞の市場は縮小もしくは、形態を変える必要がでてくる。
本屋の未来について語る前に、
日本はなんで電子書籍で失敗したのかという事に触れておきたい。
かつて、ソニーや、パナソニックが電子書籍端末を出したが広まらなかった大きな理由は、
・コンテンツを揃えられなかった
・端末から直接購読する機能を当時はまだつけられなかった
こんなところだと思う。
まあ一言で言えば、日本ではまだ早すぎたというのが妥当な所だと思う。
今となっては、AppleのiTMSの例やゲーム機の例があるのでわかりやすい。
端末だけじゃだめだし、コンテンツも重要だ。
コンテンツを揃えるためには既存の出版業界を説得する必要があるだろうし、
そんなめんどくさいことに全力投球できる企業のトップが日本にどれだけいるか疑問だ。
アメリカの成功でもって、こりゃ大変だという状況になってくると日本でも
電子書籍が流通するようになるのだろう。
話を本題の本屋に移す。
音楽CDの売上の減少同様、書籍の販売減少は避けられないだろう。
すぐに全部の店舗がなくなるわけじゃないし、工夫して生き残りを選ぶというのもありだろうし、
さっさと見切りをつけて別のことを考えるのもありだと思う。
個人的に本は現状Amazonで買うことが多い。
本を探すのが容易な事と、書評なども多少参考にしたいからである。
一方、本屋で買う時もある。
雑誌なんかは、ちょっと暇つぶしに読みたいなとか、雑誌の表紙なんかでちょっと気になって買う事がある。
今よく売れている本なんかは、書店で買った方が早いので、本屋を使うことがある。
もうひとつは、レコメンドとしての書店の価値というのもある。
amazonの場合キーワードでの検索がメインになってしまうが、書店の場合ジャンル分けされた状態で、
大量の本のタイトルを一気に見ることができる。
売れ筋のものは平積みされていたり、おすすめの本が、表紙が見えるように陳列されていたりする。
これにより、キーワードではなくて、関連ジャンルの本を短時間に水平に検索できるのである。
つまり本屋が生き残るためにすべきだと思うのは
・売れ筋をちゃんと押さえる
・得意分野を持ち、レコメンドを強化する
まずはこの2つ
そして、電子書籍が広まってきた場合は、
・書店でも電子書籍端末を販売する。
・電子書籍を店頭やネットで販売し、そこでいくらかマージンを取る仕組み。
といったことも実際に必要なんじゃないだろうか。
電子書籍が一般化した際もうひとつ考えておきたいのが、
電子書籍には中古がないって事である。
著作権者からすると、中古がなくなることはある意味歓迎すべき点だと思うが、
逆にいままでの古本読者が減ってしまう事によるデメリットもでてくる可能性もあるだろう。
最後におまけ。
電子書籍がリアル書籍より有利と考えられる点をいくつか
・リアル本より安く買えるかも
・在庫切れがなくなる
・本の管理が楽(本棚不要、不要本の処分などがいらない)
・書籍データを大量に持ち運べる
・気になったところをクリップしやすくなるかも
・色、音や動きのあるコンテンツもでてくるかも(それって電子書籍?)
現状ではまだまだ、本は紙で読むからいいいんだよ。とか、わけのわからない既成概念に囚われている
人も少なくないだろうが、話題になるようなコンテンツが多数出てきて、しかも価格がリーズナブル、
いつでも簡単に買えるとなれば、結局多くの人が電子書籍を使うことになるのだろう。