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日: 2008年2月2日

毒餃子より

正直、どの段階で、毒が入れられたのか、意図的に入れられたのではなく、混入なのかよくわからない。
よくわからないけれど、現時点で確かなのは中国食品に対する信頼が下がり、影響を受けているという事である。
極端な話、グリコ・森永事件のように、中国産の食品に毒を入れるぞ!という事件が発生した場合、日本や中国はどう対処できるか?という疑問もある。
それ以外として、今回は中国産という事だが、アメリカ、ブラジル、国内産になったらどうするのか?
という疑問もある。
アメリカ牛が信用できないとなれば、輸入が禁止され、中国産の食品が危険だとなれば輸入に影響が出る。しかし危険だと思った国をはずせば安くて安全な食料が確保できるかというとそう単純な問題ではない。
そもそも、国内で安くて安全な食料が確保できるなら、それにこした事はないが、それが難しいから海外の輸入に依存しているのだ。
いかにして安くて安全な食料を確保するか。
・高くてもいいので安全な食品を国内で生産する
・少しは高くてももいいので海外でも安全な食品を生産し、流通経路の安全性も確保する
・安くて安全な食料を国内で生産できるようにする。
・海外でも安くて安全な食品を生産し、流通経路の安全性も確保する。
という事がそれぞれ必要なんだと思う。
私がこの中で得に強調したいのは、「安くて安全な食料を国内で生産できるようにする」という事である。
それは、自分の食べる物は自分で確保するというのが、ごく自然な考え方だと思うからである。
その一方で、やはり海外からの輸入にも頼らざるを得ない部分はある。
ならば、その部分は安全な食料の生産と流通のシステムを輸入元に導入しそのシステムが確実に機能するよう努力する必要があるだろう。
中国産が危ないなら、アメリカ産にすればいいのよ。的な発想で解決するならいいが、そうやっていくうちに、食料自体が確保できなくなるか、安全性の低いものを高く買うしかなくなる。
仮に世界というマーケットのどこかに、安くて安全な食品というものがどこかにあるとする。
でも、中国には、既に1億人近い富裕層がいて、はたして日本がそれを確保できるのだろうか?
繰り返しになるが、必要なのは、安くて安全な食品を探して迷走する事ではなく、安くて安全な食品を作る事だと思う。