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コンセンサス

昨年12月、TRONSHOW2013 の坂村教授の基調講演を聞きにいって来た。
今回の講演でもっとも印象的だったのは、「グーグルだけでなくみんなで考えよう」というものだ。
グーグルは、インターネット上のあらゆるホームページを収集しインデックス化を行い、様々なキーワードに応じてそれにあった検索結果を出すシステムを提供している。
現実空間を人力で撮影しながら、情報を収集し、グーグルマップとして提供している。
そして、Googleは無人自動車を開発中だが、これが実用化すれば、リアルの世界の自動情報収集が進むだろう。
しかし、これには様々な問題が付随する。
情報収集されたくない人はどうしたらよいのか、取得した情報はだれのものかなど、ルール作りの問題や、権利関連の問題などである。
例えば、防犯カメラは、一般的に個人情報と呼ばれる住所、氏名、電話番号を収集するものではないが、明らかに個人を特定できる情報を収集している。しかもそれがいつどのような形で使用されているか、収集される側は把握できていない。
防犯カメラについてあまり詳しい知識はないが、おそらく今後防犯カメラはネットワーク化されていくだろう。(例えば大手警備サービスに集約されるというように。)
そうすると一つの企業が広範囲で個人の動きを把握する事が可能になる。
(現状は知らないが、技術的には可能になりつつあるはずである。)
犯罪者を追跡にするのに使うのはよいとして、その仕組みを広告に使うとしたらどうか?
国がデータを管理するようになり、国民の行動把握に使うとしたらどうか?
グーグルなどの企業がデータを収集し、分析し、他の企業に商品の販売に貢献するデータとして売るのはどうか?
アマゾンやグーグルがネット上のユーザーの行動を分析し、それらが巨大な利益をもたらしているように、
リアルの世界でも、人々の動きを把握し分析する事は利益を生むし、使われ方によっては危険でもある。
ともかく、今グーグルで進行しているような、個人の持つモノや、自分自身の情報を、
吸い集めて、加工し、情報を利用するという動きに対して、
Tron projectのように、オープンな計画に市民が参加して、一緒に考えるという事が重要なんだと思う。

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