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ロボットvs人間

人間は進化できないが、ロボットは進化する。
現在、ロボットはすごい勢いで進化ているし、これからもすごい勢いで進化する。


ホンダ アシモの進化を写真などでみると、
理科の教科書にのっている猿人から人類までの進化を彷彿させる。
この進化の過程を人類の進化と時間で比較したらロボットの進化はあっという間の出来事である。


問題は、ロボットの能力を人間を超えた時どうするかである。
ロボットが人間を超えるか否かという話は愚問である。
ロボットは進化する、人間は進化しない。
だからロボットは人間を超える。というのが私の考えである。


とはいえ厳密には少し異なる。今後人間は、従来型の種別と、拡張型という2つもしくはそれ以上の
形態に派生するだろう。


先にハードウェア的な部分で考えると、
工業ロボットを見れば、人間の持パーツを超えるロボットは
既に色々あるし、しかも日々進化している。
コンピューターの部分でもハードウェアの部分は日々進化しており、
これも今後進化していくだろう。
しかも人間と異なりロボットが有利なのは、情報をコピーできるという
事である。人間が、文や画像や体験を通じて時間をかけて習得するものが、
短時間で転送できる事だと思う。
一番大きな部分は、自己を複製しようとする欲求と能力を持ち、その為に自発的により効率の良い手段を探し出し実行する能力を身につける事ができるかって事なんだと思う。
それをロボットが1からできるような能力を持たせる事は無理だが、様々な動作や概念がパッケージ化されていたらどうだろうか?
ロボットは、少なくともそれらのパッケージを総当たりで組み合わせて実行する事が可能になるはずだ。
つまり様々な概念や動作のパッケージ化を人間が行っていくとロボットは自然と進化する方法を習得できるようになるというのが私の妄想である。


ただ妄想は妄想でしかないので、ここはすっとばして話をすすめる。


ロボットが人間を超えた時、ロボット側に利害関係が発生するようなら、
SFのように、ロボットが人間を抹殺しようとしたり、奴隷化しようとするかもしれない。
ロボットの知能や、ハードウェア的な性能が、人間と互角のうちは、ドンパチ戦争をしてればまだ勝ち目はあるだろう。
でも一旦勝っても人間は進化しない、ロボットは進化する。
いずれは人類が負ける。そんな無駄な戦いをするのはナンセンスだ。


じゃあどうすればいいのか?
一つ目は、人間も負けないように進化するという事。
そして、もうひとつ。
ロボットに気に入られる存在でなければならないと思う。

人間が山を切り開いて畑を作った時、人間に不都合なものは駆逐された。
駆逐されないようにするには、対等な能力をもたなければならない。
だから人間も進化しなければならない。


もうひとつ重要なのは共存という道である。
現在多くのヒトがペットとともに生活している。
知力や、ハードウェア的なスペックの劣るものが必ずしも駆逐される運命にある
というわけではないという事を示していると思う。


ただその時重要なのは、相手が自分を必要とするかどうかという事である。
害虫になるか、有益なパートナーとなるか。
その違いは大きい。


人型ロボットの誤解

ロボットブームにより、多数のロボットがつくらている一方で、すでにいくつかのロボットが撤退している。
そこで人型ロボットの意味を今一度考えてみたい。


人間の代替
人間の代わりに、ほぼ人間として働こうとしているのが人間そっくりのロボットの役目である。
当面は受付案内とか、用途を特定した範囲で、使用されるだろう。
なぜ容姿を人に真似るかというと、目鼻口などによる表情であったり、手振りにより、
人間のコミュニケーション方法がそのまま利用できるからである。
とはいえ、別に映像でもよかったり、キャラクターでもよかったりする場合もある。


駆動装置としての人型ロボット
これは、人間のような関節を持ち同じような動きができる体を持っていると、人間が作った空間で、動きやすい場合がある。
例えば階段。車輪のロボットには昇降しにくいが、人間サイズで、足などがあると、
昇降できる。子供ぐらいの身長がないと、ドアノブが開けにくいとか、とにかくまあ、
人間仕様で作られている空間に適用するために、人型を選ぶ場合がある。


玩具としての人型ロボット
アニメや漫画での人型ロボットは、擬人化しやすいという意味で、人型が選ばれているのだと思う。
一方で人とまったく同じだと、ビジュアル的に区別できないので、わざと同じにはしないという意図もあるのかもしれない。
そのようにして生まれた人型ロボットのイメージが、ロボット像として我々に記憶されており、
こういう形や格好だとかっこいいというと思ったりするのだろう。


人間の形態のデメリット
なぜペッパーは二足歩行じゃないのか。簡単に言えば、下半身の再現はコスパが悪い。
これにつきる。いずれ、二足部分の一式が、大量生産され、コストが下がれば、ペッパーも2足歩行に変わるかもしれない。
では4足歩行はどうだろうか。
aiboなどを考えると、4足歩行ロボットは2足歩行ロボットに比べると、実用的だと思う。
4足、時々2足ぐらいが、当面は良いのかもしれない。


人間の複雑さ
人間と同じ機能をロボットが持つことには様々な活用方法がある、一方でかなり難しい部分もある。
指や、触覚と、人間の頭脳による知覚、コントロール能力を、現在の機械工学で再現するのは難しい。


用途と形状
道具の形状は、用途により様々な形をしている。
ロボットも用途により、適切な形状があり、ルンバがわざわざ人型である必要がない。
いずれ人型のルンバができても不思議はないが、掃除機能自体(ゴミを吸い込む)を人型のデザインに組み込む必要性があるかは謎である。