社会の問題を解決することを目的とした企業的活動。
なぜ世の中にはボランティアというものが存在するのだろうか?
簡単に言うと、資本主義経済だけでは、社会の問題は自動的には解決しないのだ。
たしかに資本主義経済は、経済を発展させ、それにより社会を発展させてきたが、資本主義は
世界を等しく明るく良いものにしたかというとそうではない。
何か問題をみつけて、解決しようとしたとき、そこには、お金が必要となる場合が多い。
じゃあ資金の調達先は?と考えた場合、税金を使って行政が取り組む、それもひとつの解決法だろう。
誰かが声をあげて、募金を募ったり、労働力をボランティアで募るという方法もありだろう。
ただしボランティアというのは、多くの場合、誰かの余力とか、余裕資金的なものに依存しがちである。
持続的な問題解決のための仕組みを維持するためには、それがビジネスにつながり、
その部分の資金をその分野で調達する事が理想だと思う。
多くの企業活動は、誰かのニーズをキャチして、なにかの付加価値を提供しているのだから、
それも社会貢献だといえば、そうかもしれない。
ただ、企業というのはそもそも利潤最大化が根底にあるわけで、社会問題や、社会貢献がどうこうというのは、目的ではない。
単に反社会的な活動をしていると非難されるという事で、最近は多くの企業が意識せざるをえなくなりつつあるというだけの話だ。
社会起業という言葉は、ここ10年あまり大きく成長しなかったが、
社会の問題をビジネスで解決しようという試みはこれからも大きな意味があると思う。
もし、社会起業という名前がつかなくても、企業が社会的な問題にフォーカスしてそれをビジネスを通じて、
解決しようという試みは今後も重要であり、興味深いアプローチだと思う。